鰤 vol.3

~KSN管理栄養士から毎月の健康情報をお届け~

今までのもの(~2020.3)は弊社公式Instagram @ksn.kyoto.officialをご確認ください。
※インスタグラムで紹介した内容も順次こちらで紹介しています。

皆様、遅くなりましたが、新年あけましておめでとうございます!

本年も様々な健康情報をお届けしてまいりますので、引き続きよろしくお願いいたします。

昨年末から、『鰤』についてお話ししていましたので、新年1発目は、その続きです。

お正月に鰤をお造りやお寿司で食べた方もいらっしゃったかと思います。

この季節の鰤(寒ブリ)は、脂がのっていて、とってもおいしいですよね。

おいしいのですが、少し気にしていただきたい部分もあって…。

今日は、鰤にいる寄生虫とは…についてお伝えしていきます。

最初から読みたい方はこちら!

・出世魚「鰤」
https://ksn.kyoto/health_information/1355/

・鰤の栄養について
https://ksn.kyoto/health_information/1359/

鰤にいる寄生虫とは…

鰤に特有の寄生虫として、「ブリ糸状虫(しじょうちゅう)」があります。

この寄生虫は、体長50cmを超すものもあります。
スーパー等で切り身を買う際に、見かけることはほぼありませんが、1本買いをし、自分たちで捌(さば)く際には、比較的よく見受けられます。
(私はスーパーで買った切り身の中からおそらくブリ糸状虫かと思われるものが出てきた経験があります)

ブリ糸状虫は、人に寄生することはありませんし、害があるものでもありませんが、見つけたら取り除いて食べるようにしてください。

さて、寄生虫といえば、食中毒を引き起こす「アニサキス」をご存知でしょうか。

アニサキスは、クジラやイルカ等の海洋哺乳類で成虫になる寄生虫であり、その幼虫はサバやスルメイカ等の魚介類に寄生します。

アニサキスの幼虫は、人の体内では成虫になることが出来ないので、通常は排泄されますが、アニサキスが寄生した魚介類を生や生に近い状態で食べると、ヒトの胃や腸壁に侵入し胃腸炎を起こす、いわゆるアニサキス症になることがあります。

アニサキス症は、多くが食べてから8時間以内に症状が現れ、主に激しい腹痛を生じます。
吐き気、嘔吐、じんましんなどを伴うこともあります。

アニサキスは、サバ、サケ、ニシン、スルメイカ、イワシ、サンマ、ホッケ、タラ、マス、ブリなどに寄生していると言われます。
(アニサキスの寄生したものを餌として与えていない限り、養殖魚には、アニサキスの寄生がほぼ見られません。)

予防方法としては、以下の3点が挙げられます(厚生労働省HPより)。

①鮮度を徹底
②目視で確認
③冷凍・加熱で予防

①鮮度を徹底
アニサキスの幼虫は、内臓に寄生しており、鮮度が落ちると、筋肉中(通常私たちが食べる部分)に移行することが知られています。
そのため、鮮度が良いものを買うこと、丸ごと1匹買った場合は、速やかに内臓を除去することも大切です。

②目視で確認
アニサキスの幼虫は、目で見える程度の大きさ(半透明白色の渦巻き状、長さが2~3cmくらい)ですので、調理する前によく確認し、見つけたら除去してください。
インターネットで検索しても画像が出てきますので、よろしければ検索してみてください。(中には衝撃的な画像もありますので、ご注意ください。)

③冷凍・加熱で予防
-20℃で24時間以上(中心部まで)凍結させることや60℃では1分、70℃以上で加熱することで予防が出来ます。
(家庭用の冷凍庫では-20℃にすることが難しい部分もありますが…)

ちなみに、通常の料理で用いる程度のわさびや醤油、酢では死滅しませんのでご注意ください。

昔よりも冷蔵技術や輸送機能が発達し、鮮度の良いまま(冷凍させずに)流通させることが可能になったことにより、アニサキス症は増えているとも言われます。

上記の予防方法なども頭に入れながら、食べるようにしてください。
気になられる方は、しっかり火を通してから食べるようにしましょう。

※激しい腹痛など、アニサキスによる食中毒が疑われる場合には、速やかに医療機関を受診するようにしてください。


お話しするにあたって、“アニサキス”について写真も見てみましたが、なかなか衝撃的なものも多く…。
おそらく私が出会ったのは、「ブリ糸状虫」だったかなと思います。

鮮度のよいまま流通できることにより、出てくる弊害もあり、利便性を追求するのもある意味考えものだと考えさせられました。

みなさんも食べる前に“しっかり目視”を心がけましょう♪

次回は、“よく言われる「魚離れ」、どの程度進んでいるのでしょうか…”お話しします。