鰤 vol.2

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12月20日は“鰤の日”です。

魚偏(さかなへん)に師と書くので、
「師走」にちなみ、12月に記念日が作られました。
ちなみに、20日は、「2(ぶ)0(り)」の語呂合わせで決められたそうです。
(私は少し無理がある気がしますが…)

特に、この季節の鰤(寒ブリ)は、脂がのっていて、とってもおいしいですよね。

今回は、鰤の栄養について見ていきましょう♪

最初から読みたい方はこちら!
★鰤1 出世魚「鰤」

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鰤の栄養について

出世魚の鰤。
昔は縁起を担いだ魚として喜ばれていましたが、栄養面でも嬉しいことがたくさんあります。

鰤に含まれる主な栄養素についてお話しします。

★不飽和脂肪酸(DHA・EPA)
青魚に多く含まれ、どちらも血液の流れをスムーズにする働きが認められています。(血中のコレステロールや中性脂肪を減らすことにより、血液がスムーズに流れやすくなります。)  

≪2つの成分の違い≫

・DHA(ドコサヘキサエン酸)
脳の血管にも入ることが出来るので、脳の機能向上、抗うつ作用もあり、さらには記憶学習能力にも関わると言われます。

・EPA(エイコサペンタエン酸)
抗炎症作用、免疫調節作用、脂質代謝改善作用があります。
脳の血管には入ることが出来ませんが、心疾患などの予防に大切な栄養素です。

★ビタミンB1
炭水化物を代謝する際に必要な栄養素です。
さらに、神経機能の維持にも欠かせません。

★ビタミンB12
赤血球の構成成分であるヘモグロビンの生成に欠かせませんし、神経機能の維持にも関わります。

★ビタミンD
カルシウムやリンの吸収に必要なたんぱく質の合成を盛んにすることで体内のカルシウムの吸収を助けます。
また、骨へのカルシウムの沈着もサポートします。

★ビタミンE
抗酸化作用を持ちます。
また、末梢神経を拡張させて、血液の流れをスムーズにするためにも欠かせません。

★タウリン
血合いの部分に多く含まれています。
疲労回復を助けます。
さらに、血圧やコレステロールの調節をサポートします。

DHA・EPAには、身体にとって様々な良い働きがありますが、酸化されやすく、過酸化脂質になると細胞を破壊してしまいます。
鰤には、酸化を予防する働きのあるビタミンEが含まれていますので、DHA・EPAが酸化されにくくなっています。

また、DHA・EPAは、火を通すことで流出し、特に揚げ物などでは、50~60%程度も溶け出してしまうとも言われています。

DHA・EPAにとって効果的な食べ方は生のまま食べることなので、「お造りやお寿司」が最適と言えます。

しかし、生で食べる際には注意が必要になってきます。
次は、その点について見ていきましょう。

ビタミンやアミノ酸について、豆知識も含め、詳しくまとめたページもあります(すべてのものが載っているわけではないですが…)。

よろしければこちらもご参考ください。
★牡蠣に含まれる栄養素 vol.4 ~ビタミン~

★牡蠣に含まれる栄養素 vol.5 ~アミノ酸(その1)~


鰤には栄養がたくさん含まれているとわかっていただけたかと思います。

ただし、いつも言っていますが、どんな食材もひとつですべての栄養素を満たす万能なものはありませんので、偏ることなくまんべんなく食べましょう!

次回は、“鰤にいる寄生虫とは…”についてお話しします。
一時期、芸能人が相次いで、被害にあったとテレビで話されていた“あれ”です!

続きはこちら!
★鰤3 鰤にいる寄生虫とは…