みなさん、おんなじ日本に住んでいるのに、食文化のちがいに驚くことはありませんか?
例えば、肉じゃがを作るために、スーパーに買い物に行くとします。
スーパーに着いて、ニンジン、玉ねぎ、ジャガイモ、お肉を買って…。
【今想像したお肉=〇肉】でしたか?
実は、お住まいの地域によって、浮かんだお肉の種類がちがうと思います。
当たり前だと考えている食文化が当たり前ではないかもしれません!
今回は、地域によって異なる食文化をご紹介します。

①“お肉”といえば〇肉でしょ! 肉まん?豚まん?
冒頭、肉じゃがの話をしましたが、地域によって、使うお肉がちがいます!
例外もあると思いますが、肉じゃがには…


★“豚肉”でしょ!⇒東日本出身 【写真左 or 上】
★絶対“牛肉!” ⇒西日本出身 【写真右 or 下】
※「鶏」「その他のお肉」を思い浮かべてくださった方、申し訳ございません…。
今回は、上記2つの肉についてお話しします。
そもそもなぜ、地域によって“お肉”でイメージする肉がちがうのでしょうか…。
これは、肉食文化が始まった明治初期まで遡ります。
今では【お肉=豚肉】の東京ですが…
実は…
東京も、明治初期は【牛肉】を食べていました。
なぜ豚ではなかったのかというと、「豚は残飯などありあわせのエサで飼育されていて、イメージが悪かった」から。
しかし、東京近郊の農家では豚の飼育が広がっていきました。
理由はなんと、「豚のし尿を作物の肥料にするため!」。
はじめは、肉よりも“し尿”の方が大切だったとは驚きですよね!
その後、洋食文化が広がりを見せ、東京では洋食店がたくさん誕生していきました。
また、コレラの流行で、【生食が危険!】という行政の指導もあり、火を通して食べる身近にあった豚肉に注目が集まるきっかけとなりました。
ポークカレーなど豚肉を活用した料理が作られるようになり、トンカツが生まれたのもこの頃。
大正時代には、関東で豚肉食が定番に!
以降、肉といえば【豚肉】となりました。
さて、西日本は?
かつて、西日本では農耕用に牛を多く飼育していて、牛をすぐに食べられる環境が整っていました。
産地の多かった西日本は、牛肉が比較的安く、味もよかったため、大正時代になっても豚の需要が大きく上がることはありませんでした。
当時の肉といえば【牛肉】という考えが現代まで続いているのでしょう。
ちなみに他の例をみると…
東日本では【お肉=豚肉】なので、“肉まん”、
西日本では【お肉=牛肉】なので、“豚まん”です。
みなさんの地域ではどう呼んでいますか?
もちろん私の住む関西は“豚まん”です!
次回以降も地域によって異なる呼び名や食べ物についてお話していきます♪
続きはこちら!【近日公開】
あなたにとって“肉”は〇肉?食にも方言が!?② ~“きつね”“たぬき”で想像するものは?~