“若さ”を保つためには【メッセージ物質】が大事!というのは分かりましたが、どうやればメッセージ物質がでたり、骨の作り替えがスムーズになるのでしょうか。
今回は今からやってほしい“骨つくりによいこと”を紹介します♪
①骨を健康に保ち続けるにはどうすればいいの?
「骨をつくり替えたい」「もっと骨をつくってほしい」と私たちが心で思っても、実際に体が作ってくれるとは限りませんよね。
骨をつくるためには、『骨に衝撃を与え、骨細胞を働かせること』が必要です。
骨に衝撃がかかると…
①骨細胞が衝撃を感知(骨細胞は全身に数百億個あります)
②骨細胞は、「骨をつくるのをやめよう」というブレーキ役のメッセージ物質の量を減らし、「骨をつくって」と働きかけるメッセージ物質を発する
③そのメッセージに伴い、骨芽細胞が増える
④骨芽細胞が骨形成を行う
実際、骨量減少が見られる方(成人以上)に、1日30分のジャンプ運動を週3回、1年間継続したところ、9割以上の方で、骨量増加と、さらに骨形成のブレーキ役(スクレロスチン)の量も減少したという研究もあるようです。
このようなところから、骨は私たちが活動的に動いている限りは、骨細胞の衝撃感知から始まる一連の流れの骨の形成と併せて、骨芽細胞からもメッセージ物質を出し、若さを保ってくれます。
ただし、活動をやめてしまうと、骨は若さを保つ必要がないと判断するので、メッセージ物質を止めてしまい、骨の形成も少なくなります。
また、骨の形成が少なくなることで、骨芽細胞も減り、そこからのメッセージ物質も減ってしまいます。
そのため、何か運動をすることは大切です。
骨という観点だけでみると、衝撃がかかるかどうかが大切なので、
ランニングやジャンプ運動>自転車
です。
もちろん自転車も運動という観点でみれば、悪いというわけではありません。
有酸素運動で、心肺機能も高まりますし、脚の筋肉も強化できます。
しかし、先ほどもお話ししたように、骨のつくり替えを促し、若さを保つためには、骨に衝撃がかかるかどうかが大切なので、積極的にランニング(ウォーキング)やジャンプ運動(階段昇降)などをしましょう!
ただし、高齢の方であれば、ジャンプなどは膝に負担がかかり、よくない場合もありますので、その場合は、その場で「かかとの上げ下げ」をするだけでも構いません。
肝心なのは、体に適度な衝撃を与え、「まだまだ若さを保たないと!」と思わせることです!
職業柄、骨について話をすることがあります。
数年前までは、骨は20歳ごろまでしかつくれないから、そのピークまでに骨量を高くすること、それ以降は維持を目標に!と話していました。
今でも、若いうちに骨によいこと(食事・運動・日光浴など)をたくさんすることで、骨量のピークを高めることはもちろん大切です。
しかし、今からでも遅くない!と伝えることが出来るようになったことで、みなさん(聞く側の方)の気持ちが違うように感じます。
私は人に伝える立場なので、自らも実践することが大切と思い、毎日歯みがきをしながら、かかとの上げ下げの運動を行っています。
日々の活動の積み重ねが、私たちの体の“若さ”を保ってくれますので、共にがんばりましょう!!
初めから読みたい方はこちら!
骨は大人でも常に”つくり替わっている” ~骨を徹底解剖①~