夏場は汗と一緒に鉄などのミネラルも流れてしまうため、貧血を起こしやすい時期です。
鏡の前でアッカンベーをしてみてください。
下まぶたの裏が白くなっていたら…。
それは、貧血のサインかもしれません。
①貧血とは
「貧血」は、「貧しい」「血」と書くため、血の量が少ない状態のことだと思っている人も多いのではないでしょうか?
「貧血」とは、血液中の赤血球の数が減ったり、ヘモグロビン濃度が低くなった状態のことをいいます。
赤血球は、血液中の大部分を占める成分で、ヘモグロビンを含んでいます。
ヘモグロビンは、鉄を含む色素(ヘム)とタンパク質(グロビン)でできた成分で、私たちの体内で酸素を運ぶ大切な働きをしています。
ヘモグロビンが減少すると、体の酸素を運ぶ力が低下し、筋肉や様々な臓器が酸素不足になってしまいます。
すると、私たちの体はうまく働かなくなり、動悸や息切れ、めまいなどの症状があらわれます。
一言で「貧血」といっても原因によって様々な種類がありますが、今回はその中でも最も多い『鉄欠乏性貧血』についてお話します。
②鉄欠乏性貧血の原因
鉄欠乏性貧血は、ヘモグロビンの合成に必要な鉄が不足し、ヘモグロビンが十分に合成されなくなるために起こる貧血です。
では、なぜ私たちの体は鉄不足になってしまうのでしょうか。
その原因は大きく分けて3つ考えられます。
①食事からの鉄摂取が少ない
食生活の変化や偏食、無理なダイエットなどによって、食事からの鉄の摂取量が少ないのが現状です。
鉄は、現代の日本人の食生活で不足が懸念されているミネラルの1つなのです。
②鉄の消費量が増える】
成長期や妊娠期は通常時よりも鉄が多く必要になるため、鉄の摂取量より消費量が多くなってしまいます
③鉄の排出量が増える(=出血)
通常、ヘモグロビン中の鉄のほとんどは体内で再利用されますが、消化管内などでの出血が長期間続くと(胃潰瘍・痔など)、赤血球が減少し、再利用できる鉄が不足してしまいます。
また、女性の場合は月経によっても鉄を失うので注意が必要です。
次回は鉄不足の状態が続くと、どんな症状が起こるかをご紹介します。
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★貧血にご用心②