“七草粥”っていつ食べるんだっけ?歴史や栄養を学ぼう ~七草粥①~

あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さてみなさん、年末年始の食べ過ぎ、飲み過ぎで胃がお疲れ気味・・・
なんてことはありませんか。

そんな、酷使(!?)した胃を労わってくれるものと言えば、1月7日に食べる「七草粥」ですよね。

ということで、今回は「七草粥」をテーマにお届けします。

七草粥の歴史

1月7日は七草粥を食べる日ですね。

この日は「人日の節句」(五節句の1つ)にあたります。

中国では昔から、元旦から6日までの各日に、獣畜をあてはめて占いをしていたそうです。

元日は鶏の日、2日は狗(いぬ)の日、3日は羊の日、4日は猪の日、5日は牛の日、6日は馬の日とし、それぞれの日に対象となる獣畜を大切に扱っていました。

そして7日目を【人】を占う日にあて、これを「人日の節句」として人を大切にする日としました。

この日に、7種類の若菜を入れた温かい汁物「七種菜羹(ななしゅさいのかん)」を食べ、無病息災を願っていたことと、日本で、もともとあった「若菜摘み」の習慣が合わさり、日本でもお正月明けのメニューとして七草粥が定着しました。

また七草は、早春にいち早く芽吹くことから、その生命力にあやかって無病息災を願い食べるようになったとも言われています。

そして、冒頭でもお話しましたが、上巳・端午・七夕・重陽と同様に五節句の1つとして数えられるようになりました。

七草は日本のハーブ??

七草は‘日本のハーブ’とも言われ、様々な効果が期待できる優秀な食材であることをご存じですか。

■せり
「食べると競り勝つことができる」という縁起物です。
ビタミンC、ミネラル、食物繊維などを豊富に含み、貧血防止や、生活習慣病の予防にも効果が期待できます。

■なずな
「撫でて穢れ(けがれ)を取り除く」とされ、別名はぺんぺん草です。
ビタミンB1、B2、ミネラル、食物繊維をバランス良く含んでおり、高血圧の予防や止血作用、整腸作用があります。

■ごぎょう
ごぎょう(御形)とは「仏様のからだ」という意味もある縁起物です。
鎮咳作用があり、風邪や気管支炎にも良いと言われています。

■はこべら(繁縷)
「繁」という漢字から「子孫繁栄」の願いが込められています。
たんぱく質やカルシウム、鉄などのミネラルを豊富に含み、止血作用や整腸作用があります。
汁で歯を磨くと歯にも良いと言われ、天然の歯磨き粉としても使えるそうです。

■ほとけのざ
仏様が座る「安座」に似ていることから縁起が良いとされています。
胃腸の働きを整えたり、高血圧の予防にも効果が期待できます。

■すずな
「すず」という字が入っていることから「神様を呼ぶ鈴」という由来があります。
別名はかぶです。
葉は、カロテンやビタミンC、E、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。 
根は、カリウムやビタミン、食物繊維のほか、消化を助けてくれるアミラーゼ(でんぷん分解酵素)を含み、胃もたれや胸やけを防ぎます。

■すずしろ
その白さから「潔白」というイメージがあり、縁起の良い野菜とされています。
別名は大根です。
自然の消化剤とも言われ、胃腸の働きを助ける酵素が豊富に含まれます。
また、がん予防に効果があると言われるオキシターゼなども含まれます。

胃腸の働きを整える栄養が含まれていて、お正月のご馳走で疲れた胃腸を癒してくれる、とても理にかなった行事食ですね。


【七草粥】の本番は明日!
食べてみたくなりましたか?

明日は七草粥のアレンジレシピについてお届けします♪
乞うご期待!!

続きはこちら!
“七草粥”もアレンジして楽しむ時代に!お好きな味を見つけよう♪ ~七草粥②~